塚地峠越え
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土佐市
塚地峠(宇佐坂)越えは、道のり二キロ、標高百九十メートル、四国霊場八十八ヶ所の第三十五番札所清滝寺から、横浪半島の竜・第三十六番札所青龍寺へ向かう最短距離の遍路道である。清滝寺は、奈良時代の僧・行基が、養老七年(723)、薬師如来像を作って寺を開き、さらに平安時代になって弘法大師・空海が再興したと伝えられる。また青龍寺は空海が中国で修行中に秘法を授かり、手にした独鈷杵(仏具の一種)を海に投げた。それが竜の浜に流れ着いたという。空海は、ここを霊場と定め、延暦23年(804)に開山したと伝えられる。いずれも真言宗豊山派の寺で八十八ヶ所の札所の中で、山を越えて海を渡って半島を結ぶ霊場はここだけである。交通が発達した今でも、白装束の遍路が鈴を鳴らして峠に向かう。時には団体を組んだ遍路の列も見受けられる。