南学発祥の地
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高知市春野町
高知県指定史跡
土佐南学の開祖と伝えられる南村梅軒が儒学を講義した講堂跡と推測される遺跡。梅軒は、周防山口の大内氏の家臣。天文年間(1532〜1555)、弘岡に居城を構えて近辺に勢力を張った吉良宣経に迎えられ、吉良城南麓にあるここで儒学を講じたと「吉良物語」にあるが、資料的確証に乏しい。梅軒は、宣経没後、山口に帰った。彼の教えは朱子学と禅宗を調和させたもので、その学統は雪渓寺の天質、宗安寺の如渊、吸江寺の忍性に伝えられた。天質から学んだ谷時中は土佐南学興隆の祖として名高いが、時中の教義は朱子学に鈍化していて、梅軒のものとは性質を異にする。いずれにせよ、ここが土佐南学発祥の地と伝えられ、石碑が建っている。
(文化財書引用)